Marketoのここがすごい!特徴、口コミ、導入事例を徹底解説

はじめに:Marketo(マルケト)とは?
近年、マーケティングオートメーション(MA)ツールの活用は企業にとって標準的な戦略になりつつあります。国内外で様々なMAツールが登場する中、特に注目を集めているのがAdobe社の提供する**Marketo Engage(マルケト)**です。
Marketoは世界で6,000社以上に導入されており、もはや世界で最も有名かつ代表的なMAツールと言っても過言ではありません。もともとは米国Marketo社が開発した製品で、2018年10月にAdobe社が買収して以降「Adobe Marketo Engage」という名称で展開されています。
現在ではAdobeの製品群の一つとして位置づけられ、その強力な機能でマーケティング活動を自動化・効率化する心強い味方となっています。
MarketoはBtoB・BtoCを問わず幅広い企業で採用されており、国内でもLINE株式会社をはじめ金融・電力・小売・サービス業など様々な業界の企業に導入が増加しています。その信頼性は折り紙付きと言えるでしょう。
また国内のユーザーコミュニティも活発で、日本のMarketoユーザーグループには2,200人以上が参加し、導入後のサポートや情報交換が日々行われています。
本記事では、Marketoの何がすごいのか、その主な特徴から日本国内ユーザーの口コミ、実際の導入・活用事例まで徹底的に解説します。Marketoの導入を検討している方や、初心者としてメリット・デメリットが気になる方はぜひ読み進め、Marketoが持つ可能性を感じてみてください。
Marketoの主な特徴・機能
Marketoは見込み客(リード)の獲得から育成(ナーチャリング)、スコアリングによる見込み度の可視化、メール配信、キャンペーン管理、営業への引き渡しまで、マーケティングプロセス全体を効率化するための機能を網羅した統合プラットフォームです。その豊富な機能により、1つのツールで包括的なデジタルマーケティング活動を実現できる点が大きな強みです。主な特徴・できることをいくつか紹介しましょう。
リードジェネレーションと育成(ナーチャリング)
Marketoでは、ドラッグ&ドロップ操作で簡単に魅力的なランディングページやフォームを作成でき、ウェブサイトやキャンペーンから効率的にリード情報を収集することが可能です。
また獲得したリードに対しては、顧客の関心や行動に合わせてパーソナライズされたコンテンツやメールを自動送信し、興味喚起から購買意欲醸成まで継続的に育成できます。
さらに、リードのウェブ上での行動履歴や属性情報に基づいてリードスコアリング(点数付け)を行い、有望なリードを自動的に特定して営業担当者に優先的に引き渡すこともできます。
これら一連のリード管理機能により、「見込み度の高い顧客にマーケティング・営業リソースを集中する」という効率的なアプローチが可能になります。
メールマーケティングとパーソナライゼーション
Marketoには直感的なメールエディタが備わっており、プログラミング知識がなくてもドラッグ&ドロップで魅力的なHTMLメールテンプレートを作成できます。
件名や本文内に受信者の名前・会社名、過去の購入履歴やWeb上の行動履歴に応じた内容を差し込むなど、メール内容を個々の受信者に合わせて自動カスタマイズすることも可能です。
これにより、一斉送信のメールでも一人ひとりに響くパーソナライズドなコミュニケーションが実現でき、開封率やクリック率の向上につながります。
キャンペーン管理と自動化
複数のマーケティング施策(メール配信、Webコンテンツ、広告など)を一元管理し、ユーザーの行動に応じて自動的に最適なタイミングで実行できるのもMarketoの魅力です。
例えば、見込み客がWebサイトを訪問したりフォーム送信したことをトリガーに、その興味関心に沿ったメールキャンペーンを即座に開始するといったワークフローの自動化が可能です。
さらに視覚的なキャンペーン設計ツールにより、条件分岐を含む複雑なシナリオ(例えば一定期間メールを開封しない場合は別プログラムに分岐させる、など)も直感的に組み立てることができます。
これらにより、リードナーチャリングのシナリオを柔軟に設計し、自動で実行できるのです。
マルチチャネル対応
MarketoはEメールだけでなく、複数チャネルにまたがるマーケティングを支援します。
例えば、ウェビナーやイベントの登録ページを簡単に作成して参加者情報を収集したり、Twitter・Facebook・LinkedInなどソーシャルメディアへの投稿をMarketo上からスケジューリング配信するといったことも可能です。
これにより、オンラインイベントからSNSまで統合的なキャンペーンを展開し、一貫した顧客体験(カスタマージャーニー)を提供できます。
データ分析とレポーティング
実施したマーケティング活動の成果を定量的に測定・分析できる点も重要です。
Marketoには各種キャンペーン(メール、フォーム、ランディングページ、広告等)のパフォーマンスをトラッキングし、例えばメールの開封率やクリック率、フォーム送信数、ウェブ訪問履歴などを自動で集計・可視化する分析・レポート機能が備わっています。
これにより、「どの施策が効果的だったのか」「ROI(投資対効果)はどれくらいか」といった問いに答えるレポートをワンクリックで入手でき、次の戦略立案や施策改善に役立てることができます。
CRMとの連携(マーケティングと営業の統合)
Marketoは外部ツールとの連携に優れており、特にSalesforceやMicrosoft Dynamicsなど主要なCRM/SFAシステムとシームレスにデータ連携できます。
マーケティング部門が獲得・育成したリード情報をCRM上の営業担当者に自動共有し、営業の商談状況をまたMarketo側にフィードバックするといったマーケティング–営業一体型のプロセスを実現可能です。
これにより、両部門でリード情報やKPIを一元管理し、スムーズな顧客引き渡しとフォローアップ体制を築けます。
Marketo実際のユーザーの声(口コミ・評判)
「Marketoは単なるメール配信ツールじゃなくて、社内の業務改善にも役立つところがすごいと思います。施策データを分析して、今まで気づかなかった業務の無駄にも気づけるようになりました。」
「メールの開封状況をすぐに把握できるので、反応のあったリードから優先的にアプローチできるのが便利。無駄な営業電話やフォローが減って、効率がすごく良くなりました。」
「Marketoを導入してから、興味を示している顧客に営業がきちんとアプローチできるようになって、商談のチャンスを逃さなくなった実感があります。」
「SalesforceやSlack、Zoom、Google Analyticsなど、いろんなツールと自動でつながるのが本当に便利。マーケ以外の部門ともデータ共有がラクになって、部署間の連携もスムーズになりました。」
「マーケティングだけじゃなく、社内全体のDXに貢献してくれる総合力があると思います。」
「正直、最初は機能が多すぎてチンプンカンプンでした(笑)。社内に詳しい人がいなかったので、慣れるまでにかなり時間がかかりましたね。」
― genne.jp
「結局、使いこなせているのは一部の機能だけ…という感じ。でも、ちゃんと学べばマーケ担当が自分で施策を組み立てられるのは大きな魅力だと思います。」
「フォーム作成やメール配信もノーコードでできるから、エンジニアに頼らずに済むのが嬉しい。システム部門にかかる負担もだいぶ減りましたよ。」
「サポートに問い合わせれば一応返事はくるけど、担当者によっては回答が曖昧だったりして…。結局、自分で調べて解決したこともあります。」
「担当者の当たり外れはあるかもしれませんが、国内のユーザーコミュニティがすごく活発なので、そこから助けてもらえる場面も多いです。心強いです。」
「中小企業にはちょっとコストが高いかなという印象。機能が多いのはありがたいけど、それを使いこなす前提の価格設定に感じます。」
「しっかり運用して初めて効果が出るツールなので、投資に見合うかどうかは、どれだけ活用できるかにかかっていると思います。」
Marketo導入・活用 成功事例
日本エスリード株式会社(不動産業)
課題: 営業部門との連携強化と、リードからの成約率向上。
取り組み: MarketoとSalesforceを連携し、リードのスコアリングやナーチャリングを実施。
成果: リードからの成約率が3%から9%に向上。営業活動の効率化と生産性向上を実現。
エン・ジャパン株式会社(人材サービス業)
課題: 顧客との関係構築の適正化と、問い合わせ件数の増加。
取り組み: Marketoを活用したメールマーケティングとデータベースの整備。
成果: 問い合わせ件数が2.4倍、受注貢献金額が2.6倍に増加。営業対応スピードも75%改善。
株式会社村田製作所(電子部品メーカー)
課題: 新しい市場の開拓と、売上の全体的な底上げ。
取り組み: Marketoを活用し、顧客行動の見える化やデータベース化を実施。
成果: リードナーチャリングを実現し、顧客へのアプローチを最適化。新規市場へのアプローチも強化。
丸石製薬株式会社(医薬品メーカー)
課題: デジタルマーケティングの推進と、MRとの連携強化。
取り組み: Marketoを導入し、メールマーケティングやセミナー企画を実施。
成果: MRとの連携を強化し、顧客への情報提供を効率化。デジタル施策の効果を実感。
まとめ:Marketoはこんな企業におすすめ
Marketoはその強力な機能とクロスチャネル対応力により、マーケティングを高度に自動化して成果を最大化したい企業に最適なツールと言えます。特に、以下のようなニーズを持つ企業にはMarketoがマッチしやすいでしょう。
✔ リード育成やスコアリングを駆使して、有望な顧客を確実に商談につなげたい企業
複数のタッチポイントから得たデータを活用し、見込み客の関心度合いを数値化してフォロー優先度をつけたい場合、Marketoのリードスコアリング機能は強力な武器になります。
また、スコアに応じた自動ナーチャリングで購買意欲の高い顧客を逃さず育成できるため、BtoBのように検討期間の長い商材を扱う企業に特に向いています。
✔ 複数チャネルで一貫したマーケティング施策を展開したい企業
Webサイト、メール、SNS、ウェビナー等、あらゆるデジタルチャネルを横断して統合的なキャンペーンを実行したい場合、Marketoなら1つのプラットフォーム上で一元管理できます。
例えば「メール開封者には追ってSNS広告でもリターゲティング」「イベント参加者にはフォローメールと営業連絡を自動化」といったクロスチャネル施策も容易に構築可能です。統合マーケティングを目指す中堅・大手企業におすすめです。
✔ 営業部門と密接に連携し、マーケティング施策のROIを明確化したい企業
MarketoはSalesforceなどのCRMと連携し、マーケティング活動が具体的にどれだけ商談創出・売上貢献したかをトラッキングできます。
マーケティングKPIと営業KPIを共有し、「見込み客●件から商談●件・契約●件創出」といった形でROIを可視化できるため、経営層への説明責任を果たしたいマーケティング部門にも向いています。
特にすでにSalesforceを導入しており、マーケティング–営業間のデータ連携を強化したい企業には理想的な組み合わせです。
✔ 注意点:小規模企業や予算が限られている企業は慎重に
一方で、非常に小規模な企業やマーケティング予算が限られている企業、あるいはメールマーケティング自体をあまり行っていない企業には、Marketo以外のシンプルなMAツールを検討する価値もあるかもしれません。
Marketoは高機能ゆえにコストや運用の手間もかかるため、目的や活用イメージが明確でない場合は導入効果が薄れてしまう可能性があります。
また、Marketoには無料トライアル期間がなく、いきなり本格導入する必要がある点も小規模企業にとってはハードルとなる場合があります。
そのような場合は、国産のシンプルなMAツールや、HubSpotのように無料プランがあるツールから始めてみるのも一つの方法です。